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2019/09/04

2019年8月31-9月2日 白峰三山(南アルプス北部)

 足は快調になったので二泊三日で南アルプス北部の白峰三山を歩いてくることにしました。最初は自転車を使って農鳥岳を往復する予定でしたが、地図を眺めていると奈良田からバスで広河原まで行ってから北岳、間ノ岳、そして農鳥岳と歩いたほうが楽しそうだということに気が付きました。やっぱりこの山域は自転車を活用しにくい、ということで、自転車は置いて、完全に歩きのみの登山計画で出発しました(自転車を置いてこの山域に出かけた前回の記録はここ)

一日目
 奈良田の丸山林道分岐にある登山者用の駐車場に到着。空は雲が多いし、河原の砂利をすくいとるユンボが動いていたりして殺風景です。後から判明しましたが、このユンボはリニア新幹線のトンネル工事の一環でした。

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 午前9時のバスは、釣り人と登山者を乗せてスーパー林道を登っていきました。自転車は通行不可ですが、確かに暗くて狭いトンネルが多くて自転車は怖いかもしれません。

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 広河原から午前10時に歩き始めます。北沢峠を越える林道の入口には自転車持ち込み不可のでかい看板があります。はいはい、わかりましたよ。もっと手前(奈良田と夜叉神峠)からダメって言ってるじゃない。

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 ゲートにもご丁寧に、組み立て式の二輪車、つまり折り畳み自転車、あるいはクイックレリーズで車輪をはずした自転車も、ダメ、と念押ししています。はいはい、わかりましたよ。

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 広河原から白根御池小屋への登りはコースタイムで3時間。南アルプスらしい樹林帯の登りを覚悟していきます。
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 あれ? まだ歩き始めて1時間40分なのにもう白根御池小屋まで20分という標識が出てきました。

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 おかげ様でお昼に白根御池小屋に着いてしまいました。せっかくなので肩の小屋まで足を延ばすという選択肢もありましたが、上部はガスの中だし、3時間かかるかもしれない草すべりを登るのは気が進みません。

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 水が豊富で白根御池の湖畔を散歩できる白根御池小屋の天場にお世話になることに決定です。白根御池小屋はなんと水洗トイレ完備です。さすがに紙は流せませんが、ちゃんと浄化槽が設置されているのでした。夕食後にはコンサートもやっていて、テントの中から子守唄に聞かせていただきました。山の中だけど贅沢な一夜です。

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二日目
 夜明け直前に空を見ると山頂付近にかかっていたガスが晴れています。高層の雲は多いものの、天気予報もまずまずです。これは進まない手はない。ということで午前5時半に出発です。

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 コースタイムが3時間の草すべりから小太郎尾根分岐の登りでしたが、なんと1時間半で登り切りました。森林限界を越えたら風が強い。ときどき雨がパラつきますが、昨日と同様に本格的な降りになる様子はありません。防風を兼ねて雨具の上着を着こみ、ザックカバーをつけて進みます。

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 肩の小屋に到着。空は曇っていますがガスはかかっていなくて展望は十分です。風が強い。やっぱり昨日は白根御池でまったりしてよかった。
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 仙丈ケ岳がカールを抱えてどっしりとしています。

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 鳳凰三山も野呂川の向こう側に広がっています。地蔵岳のオベリスクも見えてきました。目についたのは、高峰(地蔵岳の手前のピーク)から下る尾根の途中から野呂川に向けてコンクリートで砂防工事が施されている急傾斜の沢です。あんなところによく施工したと感心。どのように大量のコンクリートをあの急峻な尾根に運んだのでしょうか。世界に誇る日本のサボウ工事技術なのか。

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 肩の小屋の向こうには甲斐駒です。その右奥は八ヶ岳。高曇りなので展望は十分に楽しめました。

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 もう9月なので高山植物の花の季節は終わりに向かっていますが、まだまだ花を咲かせています。風に耐えて咲いている花の向こうに北岳山荘が見えています。

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 ここまでの稜線歩きで見つけた花の写真です。この特徴的な花びらの形は、ナデシコに違いない!

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 こんな花は白山でも見なかった。名前はわからないけれど、形が面白い花です。

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 山腹に林道が見えます。自転車を使ったアプローチに使えるかも、と思って地図を見ると、どうやら昨年に往復した仙丈ケ岳に至る地蔵尾根のようです(地蔵尾根から仙丈ケ岳に登った記録はここ) 。やっぱり南アルプス北部で自転車を利用するアプローチは限られてしまうようです。

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 北岳山荘からは比較的緩い登りで間ノ岳に到着しました。山頂に人が集まっています。

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 間ノ岳から下っていくと、「ノウトリ」の特徴的な看板が現れました。有名な農鳥小屋のカタカナ案内が始りました。矢印の先に農鳥岳と西農鳥岳が見えています。看板は正しい。

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 塩見岳も見えました。仙塩尾根は長い。その向こうの荒川三山は終日ガスの中に頭を突っ込んでいました。

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 ノウトリ、いや、農鳥小屋に到着。まだ午前11時半です。計画通りにここで泊るか、頑張って大門沢小屋まで足を延ばすか悩みます。稜線は風が強いので水が豊富な大門沢小屋でゆっくりするのは魅力的です。一方で、ここに泊まれば明日の朝は今朝とおなじように青空が広がって森林限界を超えた稜線歩きを楽しめるかもしれません。うーんと悩んだ結果、足を延ばすことに決定。

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 農鳥岳に到着。ちょっとガスが濃くなってきました。サッサと下ってしまおうという気持ちになってきました。

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 緩やかな尾根を下って大門沢下降点に到着。時間は午後1時40分。登りはコースタイムを短縮できても、加齢のために足のバネが弱くなっているので下りの速度は上がりません。コースタイム通りで歩けても、小屋に到着するのは午後4時を過ぎてしまいそうです。

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 南アルプスらしい森林の急降下ですが、長い。しかし焦ってはいけません。足をくじいたりしたら大変です。ここは、時間を気にせずしっかりと下って行くようにしました。

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 大門沢の右岸沿いに下る道に入りました。枝沢が合流して水場になっています。時計を見ると午後3時半。まだ小屋まで1時間ありそうです。周囲を見るとちょっとした平地があります。ここでビバークに決定。ヘリテイジのクロスオーバードームFは「極小極上のツェルト」というだけあってなんとか設営できました。
 水場はすぐそばなので、あとは極楽です。日没までの時間で落ち着くことができました。

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三日目
 やっぱり朝は快晴になっています。農鳥小屋に泊まっていたら快晴の展望を農鳥岳から楽しめたでしょう。でも、その後に大門沢への長い下りがあるので、やっぱり昨日の内に下ってしまってよかったと自身を納得させました。
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 コースタイムを多少短縮して大門沢小屋に到着。ビバークせずに歩き続けたら午後4時半前に到着していたところです。日没にギリギリセーフというタイミングでした。

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 大門沢沿いの下りは丸木橋があったり、渡渉があったりして、雨で増水していたら下るのは危ないかもしれません。

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 早川水系発電所取水口を過ぎると林道が建設中。橋が架かっていますが、その先の林道は未着工でした。

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 林道を下って行くと土砂崩れがありクルマは通過できない状態になっていました。上流にあった建設中の林道はどうするのでしょうか?

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 奈良田第一発電所で南アルプススーパー林道に出ました。林道はリニア新幹線のトンネル工事のために頻繁に大型ダンプが行きかっています。南アルプスは野呂川沿いも大井川沿いもリニア新幹線のトンネル工事が真っ盛りです。

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 奈良田の駐車場近くの河原はトンネル工事用の砂利採掘場になっているようです。ダンプがやってきて砂利を積んで登っていく、ということを繰り返しているようです。

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 奈良田はあまり情緒がない登山口で残念。工事が終われば静かな山間の温泉地になるのでしょうか。
 それはとにかく、広河原から出発して白峰三山を無事に縦走してくることができました。しかし、宿泊場所の選択はコースタイムだけを参考にすると、ちょっと無理が生じてしまいました。テント泊だったので自由度が高かったのが幸いしましたが、小屋泊まりで計画を考えた場合は農鳥小屋が重要なポイントになるようです。
 

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