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2017/12/03

2017年12月2日 熊野古道伊勢路(外宮からツヅラト峠入口まで)

 高い山は雪に覆われてしまい、自転車としては低い山の季節になりました。せっかく三重県にいるので、以前から考えていた熊野古道を自転車でめぐる旅を実行することにしました。
 熊野古道には和歌山県や奈良県側からやってくる道が多いですが、伊勢神宮参りのあとに熊野大社を参拝するために使われたという伊勢路があります。全長170km近い長い道ですが、ほぼ紀勢本線沿いなので、息が切れたらすぐに輪行でエスケープできます。今回は伊勢神宮外宮をスタート地点にして、もし宿泊可能な紀伊長島までたどり着ければ、一泊して二日目は引き続き尾鷲、新宮を目指す、という計画にしてみました。天気予報は二日間とも良好です。

 伊勢市の宮川堤公園駐車場にクルマをデポして出発です。戻って伊勢神宮外宮に参拝。正しくは内宮スタートかもしれませんが、ここは誤差範囲ということにします。外宮は内宮に比べるとあっさりしています。
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 しばらくは平地を走ります。伊勢市郊外の上地町で伊勢街道熊野街道の標柱を発見。新宮まで162kmもあります。まだ出発点から10kmも走っていません。まだまだ先は長い。
02162km

 参宮線の踏切を渡ります。これから何度も踏切で参宮線と紀勢線を渡ることになります。この鉄路がエスケープの頼りの綱です。
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 田丸を抜けて外城田地区を走っていきます。古い道しるべや日本家屋、お寺を見ながら狭い路地を抜けていくと、旧街道を実感します。
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 最初の峠は女鬼峠というちょっとすごい名前がついています。峠の前後はシングルトラックです。小さな峠ですがMTBで来た甲斐があります。この後も予想外のダートやシングルトラックがあって、変化を楽しめました。
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 いかにも峠らしい切通です。説明書きによると、古い切通で当時はかなりの難工事だっただろうということです。側壁に補強の石積みもあって、だいじにされていたことがわかります。
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 峠の展望台から宮川方面が望めます。たき火の煙がたなびいて山里の雰囲気がたっぷりです。ここから大台町に入ってしばらく宮川沿いに登っていくことになるのです。
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 旧街道は山村の茶畑の中を走っていきます。このあたりは伊勢茶の栽培が盛んです。三重県は実はお茶の生産量が全国三位ですが、その割にはブランドとして有名ではないということで、宣伝に力を入れているそうです。
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 熊野古道伊勢路は国道42号線に出たり、集落の中を抜けたりしていますが、深谷地蔵を通る道は、シングルトラックでしかも倒木があったりして、国道そばの道とは思えません。
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 神瀬地区には馬鹿曲がりという旧道を再生させた道がありました。舗装路から突然階段で沢に下っていきます。
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 そして舗装路の下を水路トンネルで通過します。もちろん自転車は押したり持ち上げて運んだりしなければなりません。うーん、確かに馬鹿かもね。
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 快適なシングルトラックも現れました。熊野古道の幟がこんなところにも立っています。先ほどの水路トンネル内には感応式のLEDライトが枯れ枝に取り付けられていて、暗いトンネルを自動的に照らしてくれました。地元の人たちの工夫と努力が感じられます。
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 神瀬地区はアトラクションが豊富です。別のシングルトラックのそばに、今度は殿様井戸という水場がありました。いつも冷たい水がコンコンと湧いていて、暑い日はここで長い間お殿様が休んでしまうので、平民は困ったとのこと。いつの時代でも、偉い人のそばには近づきにくいものなんですね。昔は下手をすると本当に首が飛んでしまうかもしれないので、命がけだったでしょう。
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 粟生地区の八柱神社に到着。お昼休憩にしようと思いましたが、水がなく断念。八柱神社と名前がついている神社は、さっきの神瀬地区にもありました。さすが、お参りの街道だけあって、神社仏閣が道沿いにたくさんあります。
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 途中で水の補給に成功して、三瀬坂峠入口付近のバス停ベンチでお昼休憩にしました。お日様の恩恵で暖かい。演歌を大音響で流しながらゆっくりと移動式スーパーのトラックが走っていきました。のどかです。
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 二つ目の峠。三瀬坂峠の入口です。登りはけっこうきつくて、途中では担ぎも入りました。
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 峠は旧街道らしく、いい感じです。
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 残念ながら下りは岩がちな道が多くてあまり乗車できませんでした。
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 下っていくと瀧原宮に到着。ここは、立派な神社で遠くから参拝に来ている団体さんもいます。伊勢神宮の別宮で、天照大神が伊勢に来る前にいたとのこと。神社の入口に、四コマ漫画で少女漫画的神様が登場して説明してくれています。さすが、アニメ漫画大国のニッポンです。
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 瀧原宮のもみじ。冬の光に照らされていました。
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 瀧原宮を後にして宮川の支流である大内山川沿いに走っていきます。旧街道は川の蛇行に沿っているので、踏切を渡ったり国道を横切ったりしながら走ります。冬の日は短くて、お日様が傾いてきました。その光に輝きながらススキが揺れています。だんだんと時間が無くなってきました。ツヅラト峠を越えて紀伊長島の宿に明るいうちにたどり着くのは厳しそうです。
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 大内山の一里塚で再びシングルトラックに突入。鉄道も国道も川の左岸にわたっていますが、橋や渡しをできるだけ使いたくなかった旧街道は右岸を細い道で抜けて行ったのでした。
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 ツヅラト峠と荷坂峠の登り口に近づくともう日陰に入ってしまい、急速に冷えてきました。もう午後4時です。梅ケ谷駅から輪行でI伊勢市に戻ることに決定。ホームに上がると荷坂トンネルが口を開けています。あそこを抜ければ紀伊長島の海に向かって下っていくのですが、残念ながら今日はここまでです。
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 駅周辺を散策。駅の隣にはまたしても八柱神社がありました。これは、大内山の八柱神社です。もともとは二天八王子社という名称だったのに明治時代に改称したそうです。元の名前のほうがよかったのに。次回はここを出発点にして新宮に向かうことにしました。
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 ホームで輪行準備をしていると、ぐんぐん冷えてくるのがわかりました。トンネルを抜けてやってきたディーゼルカーに乗って、ほっと一息。紀勢本線から参宮線に乗り継いで本日の行程を戻っていきました。走行距離は73kmでした。熊野古道伊勢路の半分までは届きませんでした。急な登りなどはありませんでしたが、距離を走ったので今までとは違うかたちで疲労がたまったようです。列車の中でぼーっと車窓から外を眺めていると疲労感がでてきました。
 山登り中心の今までの行程と違って、人里を行く道でも、なかなか趣がある旅を楽しむことができました。次はツヅラト峠を越えて新宮まで行けるでしょうか。どこかで、海の幸を楽しみながら一泊したいものです。

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コメント

いいですねー、羨ましい環境です。

投稿: 山坂 | 2017/12/03 17:36

あれ?縦横無尽に楽しんでいる山坂さんにうらやましがられるとは思いませんでした。のんびりツーリングもいいですね。実は、思いのほか疲れたんですが....はは。

投稿: Zen | 2017/12/03 20:31

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