2017年11月12日 高見山、近畿自然歩道
飯高町木梶の集落から、国道166から高見峠に向かう舗装林道に入って登っていくと、なんと路盤が完全崩落している地点に遭遇。側溝を歩いて通過しましたが、振り返ると、側溝の下も完全に土砂がなく、ハングしていました。側溝は側壁にくっついていただけです。危ないアブナイ。
劇坂はなく快調に登って行ける道です。国道のトンネルの上を大きく二回ジグザグで通過していく、距離は長いが勾配は小さいという設計です。二回目のジグザグで北向きに登っていくと高見山が見ました。山頂部はガスの中です。寒そう。
波瀬の集落から1時間半ほどで高見峠に到着しました。奈良県と三重県の県境です。クルマは一台もありません。道が崩落しているのだから当然だと思っていました(実は高見トンネルから登る道が通れるのです)。今日は誰にも会わないかもしれないと思いながら、自転車をデポして高見山の登山道に入りました。
ほとんど落葉してしまい、落ち葉の絨毯となっている、初冬の疎林を登っていきます。
振り返ると台高山脈が続いているのが眺められます。この夏に行った明神岳とか、その先の池小屋山とかが連なっているのでしょうが、特徴がないのでどれがどれかは不明です。ただ、あまり登山者が入らない稜線であるということは確かでしょう。谷間の林道も状態が悪そうです。そういう意味では、冒険的な要素が多い稜線です。
さらに標高を上げていくとガスの中に入ってきました。そのガスを通して下っていく予定の船戸集落が見えます。意外に高度感があります。
山頂には神社があって、霊峰高見山だそうです。ガスのせいで展望はなく、サッサと下ろうかな、と思っていると、雪のような白いものが風に飛ばされています。
なんと、山頂付近は霧氷になっていました。わかりにくいかもしれないので拡大写真を右下に入れてあります。高見山は霧氷で有名とは聞いていましたが、こんな早い時期から霧氷になっているとは驚きです。気温がそれほど低いというわけではないので、地形に秘密がありそうです。山頂だけにかかるガスもその秘密の一つかもしれません。
高見峠に下っていくとバイクとクルマが停車しています。林道崩壊で通行止めと思っていましたが、高見トンネルから分岐する林道は健在だったのです。
下りは峠の直下から分岐する近畿自然歩道です。和歌山街道散策コースと銘打たれています。
散策コースという道ではありません。急傾斜で荒気味の林道の下りです。自転車で下るには面白いですが、散策という感じではありません。
大二木茶屋跡という看板がありました。「かまど跡」とか「かわや跡」の当時の形はどこにも見当たらず、そもそも、それを説明しているこの看板自体が崩壊して地面に横たわっています。周辺は杉林で伐採はしっかりと入っていますので、枝をチェーンに巻き込まないように注意しながら慎重に下りました。
途中で本来の道を失い、ヤブを通過して沢を渡渉する羽目になりました。沢の対岸には簡易舗装の林道があり、助かりました。近畿自然歩道はこの林道ではなく、もう少し尾根沿いに下っていたようです。
簡易林道を下ると船戸集落に到着しました。見上げると、高見山に登る斜面が見えます。
無事に波瀬のクルマのデポ地に到着しました。出発が早かったのでまだお昼前です。相変わらず雲が多く、のんびりする気にならず、さっさと撤収しました。帰りは高見峠を越えて奈良県側から名阪国道経由を走って帰りました。鈴鹿山脈は快晴で、どうやら高気圧の勢力は北寄りだったようです。行き先の選択を誤ったかなと思いながら帰ってきました。
| 固定リンク
コメント