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2017/06/05

2017年6月3日、4日 大台林道と大台ヶ原

 梅雨に入る前に全国有数の多雨地帯の大台ヶ原に行ってみることにしました。自転車を活用するということで、海のそばの船津を出発点にして大台林道を登り粟谷小屋に入ります。一泊したあと、自転車は小屋に置いて、日出ヶ岳に登り、大台ヶ原を一周してまた戻ってくるという、一泊二日の計画です。

1日目
 出発地点は標高20mの大台林道入口。ここからすぐにダートになっています。標高差1100mの登りの始まりです。絶好の天気です。
0120m


 大台林道の海山町側はところどころに舗装されているところがあります。あとから聞いた粟谷小屋の主人の話によると、舗装は町に資金がないからなかなか進まないとのこと。全面舗装の見通しは全くないそうです。ダート派の私としては良かったとひそかに安堵。標高はどんどん上がっていきます。
 往古川の対岸に小木森の滝が見えてきました。地形図をみると、普通に流れてきた小木森谷がいきなり垂直に切れ落ちた崖から滝になっています。落差が50m以上はありそうです。これもあとから小屋の主人に聞いたところ、見えているのはまだ滝の上半分だけだそうです。さすが、大杉谷に代表される滝が連なる深い谷の山です。
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 大台林道の排水溝のグレーチングには、森林鉄道のレールが利用されています。林道が開削されるされる前は木材搬出用の森林鉄道が走っていたそうです。
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 千尋トンネル近くでは部分的な舗装工事が行われていましたが、レールのグレーチングはそのまま保存されるようです。
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 花抜峠を越える山道の入り口に手製の標識がありました。昨年に設置されたようです。むかしの道を歩いている人がいるんですね。峠を越えた加(嘉)茂助谷側には古い標識がありました。
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 千尋トンネルに到着。標高は730mぐらいです。ここまで2時間かかりました。今晩のための発泡性飲み物をたくさん担いでいるので大変です。
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 トンネルを抜ければあとは淡々と登っていけばよいと思っていましたが、大間違い。道は荒れ気味になって、延々と登りに喘ぐとことになりました。しかし、だんだんと景色が素晴らしくなります。伊勢にそそぐ宮川の源流を囲んで台高山脈が連なっています。
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 標高930m付近では、絶壁の真ん中に切り拓かれた林道が尾根の先端を巻いていきます。すごい高度感です。よくこんなところに林道を作りました。だいぶ前(2005年!)にTさんと下った奥秩父林道を思い出しました。
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 荒れた林道をなんとか登っていくと、大杉谷の中にある桃ノ木山荘へ資材を運ぶロープウェー山頂駅が現れました。桃ノ木山荘は近鉄の系列で、大杉谷を観光資源にして、大々的に営業しているそうです、とは、これも粟谷小屋の主人の話。粟谷小屋は細々とやっていければよいとのこと。
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 やっと林道は平坦かやや下り気味になって一息つけるようになりました。緩やかに下っていくと堂倉沢を渡ります。淵の水の色がきれいです。写真ではわかりませんが魚影も確認できました。
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 再び登りとなり最後の喘ぎを終えると、ついに粟谷小屋に到着しました。船津の出発点から4時間かかりました。さっそく泡系の飲み物を流水に浸して冷やします。
 粟谷小屋はもとは営林署のえらい方々が泊る宿だったそうで、全部屋が個室になっています。今晩の泊り客は私だけ。心配になりましたが、シャクナゲの季節だった5月はたくさんの人が泊ったということで、小屋の主人は一息つけて良かった言っていました。小屋には風呂もあります。薪で沸かしてくれました。驚いたことに石鹸も置いてあります。小屋の排水はすべてバクテリア槽で処理しているので、植物性石鹸ならば使えるのだそうです。トイレも水洗。ウォシュレットにしようと思ったけれど水に混ざっている微小な粒でノズルが詰まって使えなかったとのこと。とても快適な小屋です。釣りのベテランという小屋の主人から、いろいろな話をうかがいました。
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2日目
 午前5時に粟谷小屋に自転車をデポして出発。5月は賑わったというシャクナゲはほとんどの花が落ちてしまっていました。しかし、標高が上がると少し花が残っていました。
 自転車なしの山道の登りは快調です。
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 粟谷小屋から2時間かからずに日出ヶ岳に到着。山頂にはシロアオイが満開になっていました。熊野灘から紀伊半島の山並みを360度眺めることができる眺望がよい山頂です。
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 大峰山脈はなかなか迫力があります。ポコっと飛び出しているピークは釈迦ヶ岳だそうです。その右側には大峰山脈最高峰の八経ヶ岳や弥山が連なっています。
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 日出ヶ岳から正木平方面に下っていくと、熊野灘を眺める絶好スポットがありました。海が朝日に輝いています。
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 大台ヶ原をめぐる道はきれいに整備されています。大蛇嵓からのぞく、深く切れ込んだ東ノ川は絶景です。しかし、あまりの高度感で足がすくみます。
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 ポコポコと遊歩道を歩いていくと、だんだんとハイカーが増えてきました。野鳥観察の人たちも多いようです。たしかに樹林は鳥のさえずりに包まれています。やがて、大台ヶ原ドライブウェイ終点の駐車場に出ました。ここまで来ると携帯も通じるようになります。
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 駐車場から再び日出ヶ岳をめざします。平坦な道を20分ほど歩き、最後に登りが10分ほどで山頂に到着しました。もう一度眺望を楽しんでから、粟谷小屋に下りました。お昼前に粟谷小屋に到着。
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 昼食をとってから、いよいよ標高差1100mの林道の下りに出発です。多少は登り返しがあるものの、やはり下りはとても楽。昨日と同じような好天に恵まれたので、改めて大杉谷と台高山脈の重畳な景色を堪能しながら帰ってきました。千尋トンネルを抜けると一気に700mを下りきる豪快な下りを楽しむことができました。
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 初めての大台ヶ原は好天に恵まれて大成功でした。やっぱり自転車は今回の登山道ではまったくの無用の長物になるところで、小屋にデポしておいて正解でした。林道も標高差が1000m以上あると、これでもかというくらいの距離があります。ダートの下りを満喫でした。大台林道は粟谷小屋の先にもまだ続いていますが、だいぶ荒れているそうです。そのうち、探索に行ってみてもよさそうですが、大台辻や狸峠方面の登山道はさらに厳しい状態になっているらしく、山越えは難しそうです。
 ポピュラーなコース以外は人跡が急激に減ってしまうようなので、安易に大胆な計画は立てずに、粟谷小屋をベースに少しずつ探索してみましょう。

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